集合住宅(全電化を除く。)の負荷の想定例

参照:内線規程 JEAC 8001 2016 3-6-1 集合住宅(全電化を除く。)の負荷の想定例

(1)需要の想定

 需要の想定に当たっては、需要家の設備内容に応じ、かつ、今後一般化されると予想される需要機器の使用に十分対応できるものとし、1住戸当たりの使用電力容量は、次によること。

 ただし、住戸部分の面積が小さい場合又は使用される負荷機器の容量の合計が小さい場合であって、想定した使用電力容量が3kVA以下となる場合は、原則として3kVAとすること。

 

(a) 3605-1(負荷の想定)本則により使用電力容量を算定すること。この場合の計算式は、次のようになる。

P [VA] = 40 [VA/㎡] × 床面積 [㎡] + (1,000~500) [VA]

[注]( )内の加算VAは、1,000を採用するのがよい。

 

(b) 前(a)による方法では不十分な場合、その住戸に使用されると予想される各電気使用機械器具の容量の合計により使用電力容量の想定をすること。ただし、この場合の想定は、(a)による想定を下廻らないこと。

 なお、全電化及び電化度が比較的高いと予想されるアパート、マンションなどは、この計算式にかかわらず十分余裕をもった想定をすること。

 

(c) 共用負荷設備については、前(a)(b)により想定した値に共用負荷設備容量を加算すること。

[注]共用負荷設備としては、共用電灯(廊下灯、階段灯など。)、非常用コンセント(排煙用、照明用。)、給排水ポンプ、消火栓用ポンプ、エレベータ(非常用も含む。)及び換気用ファンなどがある。

 

(2)一般電力の幹線需要率

 一般電力の幹線の需要率は、次表に一般的な需要率を示すが、設計に当たっては、これを下廻らないもので、住居内容に応じ余裕をもった需要率を適用することとし、かつ、将来の負荷増加を考慮し大きく設計すること。ただし、公営住宅等で入居条件などから将来の負荷増加を十分予測できる場合は、この限りではない。

 

幹線の総合需要率表

戸数

総合需要率

[ % ]

想定最大負荷

[ kVA ]

単相3線式

電流

[ A ]

配線用遮断器

の定格電流

[ A ]

電線最小太さ

(CVTケーブル)

[ ㎟ ]

1

2

3

4

5

100

100

100

100

100

4.0

8.0

12.0

16.0

20.0

20

40

60

80

100

20

40

60

100

100

14

14

14

22

22

6

7

8

9

10

91

83

78

73

70

21.9

23.3

25.0

26.3

28.0

110

117

125

132

140

125

125

125

150

150

38

38

38

38

38

11

12

13

14

15

67

64

62

61

59

29.5

30.8

32.3

34.2

35.4

148

154

162

171

177

150

175

175

175

200

38

60

60

60

60

16

17

18

19

20

58

57

56

55

54

37.2

38.8

40.4

41.8

43.2

186

194

202

209

216

200

200

225

225

225

60

60

60

60

60

21

22

23

24

25

53

53

52

51

51

44.6

46.7

47.9

49.0

51.0

223

234

240

245

255

225

250

250

250

300

60

100

100

100

100

26

27

28

29

30

50

50

50

49

49

52.0

54.0

56.0

56.9

58.8

260

270

280

285

294

300

300

300

300

300

100

100

100

100

100

31

32

33

34

35

49

48

48

48

47

60.8

61.5

63.4

65.3

65.8

304

308

317

327

329

350

350

350

350

350

150

150

150

150

150

36

37

38

39

40

47

47

47

47

46

67.7

69.6

71.5

73.4

73.6

339

348

358

367

368

350

350

400

400

400

150

150

150

150

150

[備考1]CVTケーブルの電線最小太さ「資料1-3-3 本文記載以外の許容電流表3.600V架橋ポリエチレン絶縁ビニル外装ケーブルの許容電流値」における単心2個より、1条布設(基底温度40℃)により算出した。

[備考2]想定最大負荷は、4kVA/戸における集合住宅(全電化を除く)の例を示す。

[備考3]単相3線式電流は、100/200V、単相3線式における1線の電流

 

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